ホットトイズやバンダイなどのヒーローフィギュアのレビューをしています。
今回は、
「ULTRA-ACT×S.H.Figuarts ULTRAMAN」の代行ミニレビュ―です。
漫画雑誌「月刊ヒーローズ」2011年12月の創刊号より連載が開始された
「清水栄一氏」原作・「下口智裕氏」作画のコミック
「ULTRAMAN」の主人公「早田 進次郎」が
「ウルトラマンスーツ」を着用した姿「ULTRAMAN」の「ULTRA-ACT×S.H.Figuarts」です。
今回は「ULTRA-ACT」と「S.H.Figuarts」の2大ブランドのコラボ商品です。
コミック「ULTRAMAN」の物語は1966年放送の「ウルトラマン」と地続きの設定で、
「ウルトラマン」が去って以降の地球が舞台です。
「ウルトラマン」と一体化し共に戦っていた「科学特捜隊」の隊員「早田 進」は、
「ゾフィー」により「ウルトラマン」から分離し蘇生しました。
しかし「早田」は「ウルトラマン」と共に戦っていた期間の記憶を失い、
彼と長期間一体化していたため
「ウルトラマン因子」という遺伝子を持ってしまいました。
それにより「早田」は超人的な身体能力を発揮し、
彼の息子である「早田 進次郎」にもその遺伝子が受け継がれる事になりました。
「早田」から相談を受けた「科特隊」の戦友「井手 光弘」は、
「ゼットン」撃破後も地球は異星人達の脅威に晒されている事実を明かします。
そのため「早田」は自らの能力を生かし、
プロトスーツを身に纏い、
「井手」等と共に極秘に異星人の引き起こす事件に対処する事となりました。
一方高校生になった「進次郎」は、持って生まれた自らの能力に戸惑いつつ、
一般人として生活しようと努めていました。
そんなある日、
謎の異星人「ベムラー」に襲撃された「進次郎」は、
プロトスーツを身に纏った父により救われます。
高齢のため次第に「ベムラー」に追い詰められていく父を救うため、
「進次郎」は「井手」から託された「ウルトラマンスーツ」を装着し
戦士「ULTRAMAN」となりました。
「ベムラー」を撃退した「進次郎」は、
そのまま父に代わって
「井手」達「科特隊(表向きは「光の巨人記念館」)」の戦力として加わる事になりました。
「進次郎」は単純に善悪に二分できない数々の事件に直面し、苦悩し続けます。
やがて
「ウルトラマンスーツVer.7」を纏った「科特隊」の先輩「諸星 弾」も戦力に加わり、
戦いは激しさを増します。
「進次郎」は、
ゼットン星人「エド」、
謎の情報屋「ジャック」・「レッドさん」等協力者と出会い交流しながら、
自らの戦う意味を見出そうとし続けます。
それと同時に、
アイドルとの恋の予感にときめく等、年齢相応の感性も持ち続けます。
私は本「ULTRAMAN」について、
テレビの情報番組や雑誌の記事で紹介されているのを目にしてその存在を知りました。
当初は、
かつてアニメ「ザ☆ウルトラマン」に対して感じた様に
「完全オリジナルのウルトラマンのコミックなんて…」
という違和感を抱いていました。
しかし、
実際に作品を読んだ所、
巨大化せず飽くまで等身大のヒーローとして活躍する「ULTRAMAN」の姿が、
非常に魅力的に映りました。
同じく、
「早田 進」「井手 光弘」「富士 明子」等「ウルトラマン」の登場人物や、
「セブン」以降の作品のキャラを連想させられる
「諸星 弾」「ジャック」「北斗 星司」等オリジナルキャラが紡ぐ物語も見所でした。
無論、
「ULTRAMAN」「ウルトラマンスーツVer.7」「ウルトラマンスーツVer.A」は
どれもかっこ良く、
「ウルトラマン」「ウルトラセブン」「ウルトラマンA」を彷彿とさせる
技やアイテムが披露される場面は圧巻でした。
元々本「ULTRAMAN」は、
「アイアンマン」的な強化服を纏ったヒーローが活躍する
オリジナル作品として企画されたそうです。
それが編集部の意向を受け、
「ウルトラマン」を題材とした作品として描かれる事になったそうです。
前置きが長くなりましたが、
レビュー開始です。
※本レビューには作品の設定と異なる内容の写真が含まれますが
飽くまで趣味として撮影した物になりますので、何卒ご容赦願います。
(全体図)
「初代ウルトラマン」を彷彿とさせる
「ウルトラマンスーツの模様」がきちんと塗装により再現されています。
(付属品)
交換用手首(左右各3種)
左右腕パーツ(本体用・エフェクト結合用)
腕用エフェクトパーツ(左右)
スペシウム光線エフェクト
胸パーツ(本体用A・交換用B)
(頭部)
「ウルトラマンスーツのマスク」のデザインがコミックにほぼ忠実に再現されています。
但し、両眼が塗り分けされてもいなければ、別パーツで造型されてもいないためか、
作品のイラスト等のイメージと異なり、のっぺりとした印象を受けました。
また、
劇中の様にマスクを展開させたり、
脱着させる事はできません。
(肩関節の可動域)
両肩の関節により、真っすぐではありませんが両腕を左右に広げる事が可能です。
両腕を真っすぐ上に伸ばした状態はきちんと再現 できます。
(胸パーツ)
(本体用A)
(交換用B)
「胸パーツ」を「交換用B」に換装する事で、両腕を正面で交差させたポーズや、
「スペシウム光線」炸裂時のポーズをスムーズに再現可能です。
既存の「ULTRA-ACT」の様に
「カラータイマー(赤Ver.)」に換装させるギミックはありません。
(腕パーツ)
両腕から「本体用腕パーツ」を取り外した上で、
「エフェクト結合用腕パーツ」に換装可能です。
(スペシウム光線エフェクト)
「腕パーツ」を「本体用」から「エフェクト結合用」に換装させ、
「スペシウム光線エフェクト」を取り付けます。
(スペシウムブレード)
「腕パーツ」を「腕用エフェクトパーツ」に換装させる事で、
「スペシウムブレード」発動状態を再現可能です。
(肘関節可動域)
肘関節により、下腕を約135度まで曲げる事が可能です。
(腹部関節可動域)
腹部関節により、上半身を背後に約45度まで曲げる事が可能です。
反対に前方にはほとんど曲げる事ができません。
また、
腹部関節により、上半身の向きを左右に約45度まで変える事が可能です。
(足付根関節可動域)
足付根関節により、ほぼ股割りの状態まで両足を広げる事ができます。
(膝関節可動域)
膝関節により、下腿部を約135度まで曲げる事が可能です。
(膝パーツ)
脚部のポーズに合わせ、膝パーツの向きを変える事が可能です。
(足首関節)
装飾が固定されているため、
正面に向かって足首を曲げて踏ん張ったポーズを付ける事はできません。
横に踏ん張らせる事は可能です。
(爪先関節)
爪先を曲げる事は可能です。
(以下適当に何枚か)
(「ULTRAMAN」&「ウルトラマン」2ショット)
(総評)
(長所)
今回、
ずっと期待していた「ULTRAMAN」の可動フィギュアの商品化が叶った事を、
何よりも評価したいと思います。
装飾の都合上一部制限されるものの、
各関節によりイラスト等で描かれた「ULTRAMAN」の勇姿を
比較的スムーズに再現する事ができました。
カットされるかもしれないと心配していた
「スペシウム光線エフェクト」がちゃんと付属し、
「交換用胸パーツB」との組み合わせにより、
必殺技の決めポーズもほぼイメージ通りに再現できました。
「スペシウムブレード」が付属する点は意表を突かれましたが、
取り付けると雰囲気が出ました。
(短所)
今回、
「早田 進次郎」の「交換用頭部」が付属しない点が最も納得できませんでした。
これまで本ブログのレビュ―内で、
「仮面ライダーの変身前」等は肖像権の問題があるため、
「S.H.フィギュアーツ」で商品化する事が難しいと繰り返し記載しました。
しかし今回は、
漫画の主人公だったので、
主人公の素顔を再現した「交換用頭部」が付属するものと大変期待していました。
しかし、
またしても肩透かしの結果となり、非常に残念に思っています。
作品内で描かれる
「素顔の一部が露になったマスク展開状態」「完全にマスクを外した状態」を
再現した交換用頭部をぜひとも付属させてほしいものでした。
今回の「マスク」自体につきましても、
両眼にインパクトが無く、
イラスト等で描かれたマスクのイメージがきちんと再現されていないと感じ
非常に残念に思いました。
せめて塗り分けだけでもしてほしいものでした。
巨大ロボットにしろ等身大ヒーローにしろ、
顔はキャラの命だと思いますので、何があってもそこだけは手を抜かないでほしいと思います。
「スペシウムブレード」につきましても、
イラスト等で印象的な、光の残像を再現したエフェクトパーツがあれば尚良かったと思います。
それと今回、
「ULTRA-ACT」と「S.H.Figuarts」の2大ブランドのコラボ商品という事でしたが、
どことなく中途半端な印象を受けた点も残念に感じました。
「ULTRA-ACT」にしては質感が安っぽく、
「S.H.Figuarts」としてはプレイバリューが低いという印象が否めませんでした。
発売前は、
両ブランドのおいしいとこどりがセールスポイントになっていたと思いますが、
実物はそこまでには至らない出来ばえに感じました。
誠に残念な点はありましたが、
再現したかった「ULTRAMAN」と「初代ウルトラマン」との2ショットが再現できた事は
素直に喜んでいます。
コミック「ULTRAMAN」の他のキャラクターは、
果たして商品化されるのでしょうか?
個人的には
「ウルトラマンスーツVer.7」「ウルトラマンスーツVer.A」の商品化に期待しています。
「ULTRAMAN」という作品自体につきましても、
今後映像化される事に期待しています。
個人的には実写化よりも、
アニメ化を希望します。
その際は、
「黒部進さん」等のオリジナルキャストの方々が、
各自が演じたキャラの声を担当してほしいと思います。
それでは簡素な内容となりましたが、
今回はこれまで!