ホットトイズやバンダイなどのヒーローフィギュアのレビューをしています。
(全体像)
香港のフィギュアメーカーTHREEZEROより、マーベルインフィニティサーガ アイアンマンマーク44ハルクバスターが発売されました。映画では「アベンジャーズ エイジオブウルトロン」でスカーレットウィッチに暴走させられたハルクと戦う際に、トニー・スターク=アイアンマンがマーク43スーツの上に重ねて装着した対暴走ハルク用スーツになります。
全長は32センチとホットトイズの1/6スケールアイアンマンシリーズと同等の大きさとなっていました。表面の装甲はほぼプラスチック製ですが内部のフレーム部分にダイキャストが使われており、重量も同等の大きさのホットのアイアンマンよりも重かったです。
ホットトイズのハルクバスターしか所有していませんのでそれとの比較しかできませんが、スリーゼロ版はホットのハルクよりも小さく軽いですがプロポーションは劇中の重厚感は残しつつもより整えられていました。全身のカラーはゴールドと光沢の強いメタリックレッド、シルバーで主に塗装されており、ホットトイズ版とは違ってウェザリング塗装は施されていませんでした。
(各部)
頭部や胸部の形状はサンプル画像から大きな変更もなく造形されており、劇中イメージに近いデザインを再現していました。
腕部分もホット版と比べると造形は細かくはないですが、関節部分などの特徴はしっかりと再現されていました。
背中部分もサンプルから目立った劣化もなく造形及び塗装が施されており、背中の6か所のスラスター?部分はクリアーパーツが使用されていました。
胸部中心にはアークリアクターが設けられており、ホットトイズほど細かく内部や周囲造形は作りこまれていないものの概ねは再現され違和感はありませんでした。
脚部分も造形はサンプルに近く製品化されており、塗装も良い仕上がりで特徴的な足の構造もよく再現されていました。なお膝のリアクター部分はクリアーパーツが使用されていますがサンプルと少し形状が異なっており、ホットトイズとは違ってライトアップ機能はありませんでした。
脚背面もホットほどではないものの十分に造形も再現されていました。太もも後ろ部分にはクリアーパーツが4か所使用されており、こちらも前方と同様にライトアップ機能は未搭載でした。
ホットトイズ 1/6スケール ハルクバスターと比較
ホットトイズの1/6スケールハルクバスターとの比較(ハルクバスターは左腕をジャックハンマーアームに換装中)
スリーゼロ版はプロポーションは良くレッドカラーも濃く光沢が強い美麗な塗装の上に高い可動性が魅力ですが、小さい分ホットと比べると細かい部分の造形の省略ライトアップギミックの充実度に差がありますね。 一方のホット版はプロポーションや可動性関連ギミックはスリーゼロ版に劣りますが、大きい分詳細な造形の再現やウェザリング塗装、ライトアップ機能の充実やマーク43完全収納、腕換装可能もありこちらのほうが良い点もありますね。
(オプション)
ハンドは本体付属の握りに加えて、リパルサー光線発射状態と開きが左右付属します。
(ギミック)
目のライトアップのスイッチは、頭部裏前方部分になっています(矢印赤)。
頭部のライトアップは頭部を取り外して裏側のネジをドライバー等で回して取り外します。
ライトユニットを取り外すと、スイッチ用のパーツとライトユニットが外せます。
電池LR621(AG0)を2個セットして、基盤上部のボタンを押すとライトアップが起動します。
胸部の黄色のラインで囲んだ部分を取り外します。
ネジをドライバーで取り外すと、中にライトユニットがあるのでこれも取り外します。
こちらもLR621 電池を二個押し込みます。こちらもマーク43と同じように、アークリアクター部分を押すとライトアップがONOFFできるようになっています。
目と胸部のライトアップは点灯状態、発光量はどちらも十分で、ホットトイズほどすぐに暗くはなりませんでした。
背中のカバーを外して、LR621 を3個使用して、背面のライトアップをONOFFできます。ただこの部分だけは電池上のボタンを押す仕様となっており、外カバーを閉じたままではライト操作は出来ない仕様となっていました。
電池ボックス上のスイッチを押すことによって、背中の6か所がライトアップできます。ただ、発光部分が多いせいか、光の強さは目やアークリアクターよりは暗めでした。
ちなみに商品には電池は付属しておらず、各自購入する必要があります。ただ今回のハルクバスターは結構大きいフィギュアということもあり、できれば店頭で手に入りにくいLR621ではなくLR41などを使ってほしかったですね。
胸部展開
矢印の番号の順に胸部アーマーを展開することができます。
胸部アーマーは前方に伸長可能。
内部アーマーは左右に展開することができます。
首の後ろのパーツを後ろに移動させ、頭部を上に引き上げることができます。
DLXアイアンマンマーク43 ハルクバスター収納のため部品取り外し状態
別売りのDLXアイアンマンマーク43の両腕、腹部より下を取り外して、ハルクバスターに取り付けることができます。
マーク43の上半身を展開したハルクバスター内部に上からセットすることができ、ハッチ展開状態を再現することができます。
内部にマーク43付属の支柱を接続してからマーク43を取り付けることで、ハルクバスターに立つ状態でのディスプレイができます。ただ支柱を取り付ける部分がしっかり差し込みにくかったのが気になりました。
腕アーマー展開
腕アーマーは二タイプの状態に展開することが可能でした。ただ上の状態の際にはサンプル写真ほど内部パーツが引き出せないようになっていました。
(可動性)
頭部は少し上に移動して左右に50度ほど回転が可能でした。
腕は横と前方方向に引き出せるようなギミックがあり、腕の前後左右の可動性がかなり高められていました。
腕は真上は厳しいものの85度ほどまで上がり、横には90度ほどまで上がりました。肘は約130度ほどまで曲げられました。また腕は肩を軸に360度回転が可能でした。
胸部は腹部パーツを軸に、左右に40度ほど傾かせることが可能でした。
腹部のギミックにより、後方は可動部位がないものの前方には腹部パーツが沈み込むことで大きく曲げることができました。
胸部は左右に20度ほど回転が可能でした。
脚は腰パーツより下に引き下げることができるギミックがありました。
腰左右のパーツは上に跳ね上げることで脚の可動域を高められ、
さらに脚は左右にも少し引き出すことができ高い可動性を発揮できるようになっていました。
脚はギミックを使用して左右に160度近くまで開脚が可能でした。
脚はギミックもあって前方には90度まで上げることができました。ひざは曲げると140度ほど曲げられ、太もものアーマーが動きに合わせてスライドします。
足は下に引き下げることで可動域が向上し、前後左右に接地性が向上します。
脚はつま先は40度ほど上に動き、足上のパーツは左右回転と上方向に可動域がありました。
(そのほか)
劇中ではパーツを装着していくプロセスでしたが、今回は乗り込む感じで
マーク43の支柱を取り付けられるため、支柱の接続部が少し不安定ですがハルクバスターに乗った状態や飛行状態でのディスプレイが可能でした。
ハルクバスター装着完了
上半身のみですがマーク43収納ができ、重量もあるものの脚のつくりもしっかりしており安定したポージングが可能でした。
ずっとは無理そうですが、しばらくの間ならこの写真の片足立ちもできる安定性がありました。 そして足の裏の造形もしっかりと再現されていますね。
数々のギミックによって、パワースマッシュポーズもとれる可動性が魅力ですね。
ギミックもかなり充実していますが、欲を言えば両手のリパルサー光線発射装置と膝部分のライトアップがあると完璧でしたね。
スーツ解除
最後はマーク43と。
以上、THREEZERO DLX アイアンマンマーク44 ハルクバスター レビューでした。
(総評)
良かったところ
プロポーションも良く、高い塗装品質とダイキャスト使用による重厚感を再現
各関節部位のギミックによる高い可動性を実現
全部ではないものの、一部ライトアップ機能搭載
収納状態や支柱接続可能などマーク43との連携が可能
気になったところ
マーク43の支柱取り付け部位が少し不安定
以前マーク43を買っていたのでそれと合わせてディスプレイしたく購入しました。大きさは1/6スケールアイアンマンとほぼ同じで、ホットトイズ版と比べると造形再現の簡略化が見られたもののサンプルから大きな劣化なく製品化されていました。付属品はハンド4種類のみでしたが、高品質な塗装、ダイキャスト使用、各種ギミックによる高い可動性、腕アーマー展開、胸部展開、ライトアップ機能などかなりプレイバリューの高いフィギュアに仕上がっていました。また別売りのマーク43があると搭乗状態&スタンド使用飛行等ポーズにも対応できます。ただ気になったのは胸部展開状態でマーク43の支柱が少し取り付ける個所が不安定だったのと、説明書はもう少し日本語でも解説がつくとよりわかり安くなったと思います。
ホットに次ぐ高品質の塗装・大きさ・重量と可動性を兼ね備えた高い完成度のハルクバスターでした。マーク43があると収納再現など連携も可能でプレイバリューがさらに向上するので、購入するならば両方の購入をおすすめします。
今後このシリーズではマーク46、50、マーク3などが発売予定ですが、ハルクバスターも人気だとマーク43のようにバトルダメージ仕様でジャックハンマーアーム装着型がまた限定販売されるかもしれませんね。ホットも主要なアイアンマンフィギュアのリリースもひと段落かつ値段上昇がきついので、ホットトイズ版よりも集めやすい価格なのでこのシリーズの今後の展開にも期待したいです。
それでは今回はこれにて。
インフィニティ・サーガ 1/12 DLX アイアンマン・マーク44“ハルクバスター”(あみあみ)